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経営基盤はしっかりしているか

民間経営の老人ホームは倒産や事業売却の恐れあり?

経営不振のイメージ

有料老人ホームの運営母体は、株式会社・有限会社などの民間企業をはじめ、社会福祉法人、宗教法人などさまざま。

その中でも、民間企業が運営できる有料老人ホームでは、国からの保護がありませんので、利益が上がらなければ施設閉鎖、倒産してしまう施設もあります。事業を売却してしまうケースも…。

有料老人ホームが倒産する理由は、大きく分けて2つです。

1つは、開設後ほとんど人が集まらず、そのまま経営が行きづまる場合です。したがって、入居者が少ないホームは注意が必要です。

もう1つは、当初の経営計画が破綻する場合です。帝国バンクの発表によれば、老人福祉関連事業者の倒産事例は2011年以降、増加傾向に転じており、その約77%が「10年未満」で倒産しているとのこと。入居者が多くても、開設してから10年後、15年後も維持できるかどうかが、経営の山場だと一般的に考えられています。

なぜなら、例えば、預り金である前払金が毎年一割ずつ減額され、ホームの売り上げに振り替えられた場合、10年後、入居者からの預り金はゼロになり、翌年からは売り上げがなくなるのです。この調子で多くの前払金の償却が終わってしまうため、ホームの売り上げは落ちます。ところが、多数の入居者が要介護状態になり、介護に関わる職員を増やすことになると、多額の人件費がかかってしまいます。

開設当初から、将来の高い要介護者の発生率を見込んだ経営計画を立てなかったため、経営難になってしまうのです。

経営基盤を見極めることが大切

介護事業が成功する条件は、親会社が上場していたり、社会的に信用があったり、資金や人材が豊富なところとは限りません。介護事業はマージンが少なく、大金を動かすのに慣れていない大企業にとっては、難しい事業なのです。

10年後、20年後のホームがどうなるかを予測するには、親会社や経営母体の企業体質が「利益優先」なのか「顧客優先」なのか、高齢者に対する理解や共感があるのか、そこを見極める必要があります。

利益優先の運営母体の場合、経営のため人件費を削り、介護サービスをおざなりにする可能性があります。信頼できる運営母体としては、ごく一握りの日本を代表するような大会社が経営している有料老人ホームでしょうが、民間の会社である以上、将来、何が起きるかわからない不安は残ります。

そのようななか、最も信頼できる運営母体は「宗教法人(寺院)」「社会福祉法人」でしょう。これらの運営母体は非営利、つまり利益を求めないからです。

千葉県内にある有料老人ホーム「サンテール千葉」などを手掛ける敬老園は、運営母体が宗教法人です。信頼性の担保と同時に、利益を除外した運営をモットーとしています。

このように、運営母体にも目を配って老人ホームを探してみてはいかがでしょうか?

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