千葉で有料老人ホーム探しの方必見!正しい老人ホームの探し方とは?
デイサービスとは、介護保険の認定を受けた高齢者の方が、入所しなくても日帰りで利用できる介護サービスとその施設のことです。
在宅介護の負担を軽減しようと、介護する家族の方がすすめて利用してもらうケースが多いです。
近年、その中で「カジノ型デイサービス」が注目を集めています。独自の取り組みが評価される一方で、不安の声もあがっています。
「カジノ型デイサービス」がどんな施設なのか、詳しく見てみましょう。
一般的なデイサービスは、施設内でレクリエーション等のゲームなどを利用して、利用者に体を動かしてもらうことによって、利用者の機能訓練・リハビリを行うという役割を果たしています。
さらに、施設内の他の利用者と交流することで、利用者の生活にメリハリをもたらすという役割もあります。
しかし、在宅介護を受けていた高齢者の方の中には、自宅への引きこもり癖がついていたり、知らない人と過ごすことに不安を感じたりして、デイサービスに通うことに抵抗のある方もいます。
この傾向は特に男性に強く見られ、デイサービスの入所者の80%が女性ということもあります。
また、利用者の中には、施設で行われる歌や手遊びといったレクリエーションが好きではなかったり、他の利用者・施設職員とうまくコミュニケーションが取れなかったりして、苦痛に感じながら一日を過ごすという方もいます。
カジノ型デイサービスでは、施設内専用の仮想通貨を使って、本物のカジノにあるようなゲームを中心としてデイサービスを行っています。
カジノ型デイサービスでは、最初から「レクリエーションとしてゲームを行う」と銘打っているので、利用者に「遊びに行ける場所」という認識を持ってもらいやすく、利用への抵抗感をやわらげる効果が期待できます。
また、夢中になるもの、勝つために集中して考えたり、指先を動かしたりするものとしてカジノを用いることで、認知症予防や機能訓練のような効果も見込めます。
実際に、認知障害を持っていた利用者の方の症状が改善に向かった例もあります。
利用者が苦痛に感じることなく、楽しんで一日を過ごせるのが、カジノ型デイサービスの特徴だと言えるでしょう。
独自の取り組みで利用者をひきつけているカジノ型デイサービス。しかし、レクリエーションの一環として賭け事をともなうゲームを用いることに対して懸念の声があがっています。
カジノ型デイサービスを利用する中で、ギャンブル依存になる高齢者の方が出てしまうのではないか、と思う方も少なくないでしょう。
この不安の声を受けて、カジノ型デイサービスを規制する動きがあります。
2015年8月、神戸市は過剰に遊戯性の強いカジノ型デイサービス施設を認めない方針を発表しました。
適度な娯楽の活用は高齢者の方の心身の活性化に役立つとする一方で、過剰で不必要な介護サービスが出てきていると指摘をしております。
神戸市ではそのような施設は、介護保険法に基づいたサービスとは考えられないので、カジノ型デイサービスの適切な運営を図る必要があると考えているようです。
カジノ型デイサービスが勢力を増すことによって、若年層が高齢者世代へ嫌悪感を覚えることも増えるのではないか、という意見もあります。
日本の介護保険制度は、利用する高齢者の方が「尊厳を保持し、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう必要な保健医療サービス及び福祉サービスに係る給付を行う」と規定しています。
この必要なサービスの中に、カジノ型も含めたデイサービスがあります。そして、介護保険料は、公費や市民の負担によって払われています。
すなわち、デイサービスは、市民が負担した保険料によって運営されていると言えます。
よって、カジノ型デイサービスは、若年層に「私たちが義務で払ったお金で、高齢者が楽しく遊んでいる」という風にとらえられてしまう場合もあるのです。
カジノ型デイサービスは、それまでのデイサービスでは親しみをもてなかった高齢者の方に利用してもらうことで、様々な機能改善が期待されている一方、過剰なサービスで利用者をあおったり、介護保険制度によって高齢者の方を支える若年層が反発するという危険性ももっています。
高齢者の方と一般市民の方がお互い心地よく生活できるような介護のありかたを考えるきっかけとして、カジノ型デイサービスは大きな役割を果たしているとも言えるでしょう。